六道能化(お墓の入り口に立つ謎の立て札)

墓地の入口でこんな立て札見たことありませんか、、、

片方の立て札には中央の梵字と六道能化という文字が書かれ、ロウソクが一本立ててあります。

もう一方の立て札は写真では判りにくいのですが、塔婆を小さくしたようなカタチの薄い板が複数枚確認できます。

他にも御札を篠などに紐を巻き付け立ててある物もありますが、茨城県内広範囲の墓地で入口付近に2種類の立て札を少なくても私はよく見かけますので、気になった方もきっと多いのではないでしょうか、、、?

六道能化(ろくどうのうげ)とは

六道とは地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、そして天(天界・極楽浄土)の六つの世界(道)であり、言うなれば六つに分類されたの心の在り方です。

我々日常生活に於いても例えば天国のような場所、まるで地獄だ、など形容したり口にしますが、様々な宗教の考え方にも天国と地獄の解釈はありますが、仏教では更に細分化して六つの世界に分類しているとも解釈できるのです。

その分類された六つの世界其々に於いて手を差しのべ救ってくださる六尊の菩薩様が六地蔵尊です。

もうお分かりでしょうか、、、

お寺の入口に六体のお地蔵様を見かけますよね、、、

【如来】【菩薩】【明王】【天】と大きく分類される仏様の中でも最も親しみやすいお地蔵様、実は如来様に次ぐ一尊で、弱い立場の人々を救済するとても尊い仏さま、地蔵菩薩で、日本ではあのエンマ大王と同一視されています。

日夜お導き見守って下さる有難いお地蔵様が六道能化であり、故人(ご先祖様)を見守るため、お墓やお寺の入り口にお祀りしてあると考えられます。また立て札には六道能化の文字の代わりに六体のお地蔵様が描かれている立て札もあります。

 

十三仏とは

亡くなった人を正しく浄土に導く13尊の仏さまを十三仏と呼びます

人が亡くなると閻魔大王の裁きがあり、天国か地獄へ落とされる。というイメージありませんか、、、死後7日ごと7回の裁きがあり、その都度それぞれの仏さま達が弁護をして下さり、そして7日×7回の49日目に最後の審判が下され浄土に辿り着くとされ、誰もが知る初七日や三十五日、四十九日と呼ばれる法要(追善供養)は故人が無事に浄土に辿り着くことを死後7日ごと願う供養なのです。

初七日から三十三回忌法要迄の十三回に渡る いわゆる追善供養において、十三回それぞれを司る仏様がまさに十三仏(13尊の仏様)で、go to 浄土、あの世への旅立ちを完全サポートして故人を浄土まで導き、救済してくれる言うなればスーパーSP(セキュリティポリス)兼ツアコンの十三の最強仏さま達で日本独自の考え方です。

ちなみに十三仏のうちの8仏はネズミから始まる十二支に割り振られ、其々の年を守護して頂いてるのだとか、、、

十三仏

不動明王 釈迦如来 文殊菩薩 地蔵菩薩 弥勒菩薩 薬師如来 観音菩薩 勢至菩薩 阿弥陀如来 亜門菩薩 大日如来 虚空蔵菩薩