いつもと違うお盆、お盆の起源や歴史のお話

今年も早いもので今週はもうお盆休みですね~ しかし今年は感染症の猛威の影響でいつもと違うお盆になりそうです、中にはオンライン法要やオンライン墓参り等の工夫で3蜜を回避させるビジネスも登場しているそうですね~。

お盆の起源と歴史

お盆の起源については実は明確な事は何もわかっていないようです。日本には古来より祖先信仰があり、年に二度ほどご先祖様を敬い、感謝する行事もあったようです。その後、仏教が伝来し施餓鬼法会とよばれる地獄にいる餓鬼に対して施しを行い、現世に存在する自分たちも徳を積むことにより極楽往生ヨロシク的な仏教由来の考え方と島国の土着信仰が融合していったと解釈できます。そのため、お盆時期も地方差があり7月から遅いところは9月とまちまちで、風習もまた地域により異なりました。 七夕、お中元、盆踊りや花火大会、迎え火・送り火、精霊厩精霊流し、御船祭り(北茨城市)などもお盆由来の行事と言ってよいでしょう。昔、高萩の海沿いにビーチガーデンというプールや温泉施設(行ったことはありませんが・・)があり、入り口付近の関根川の花火大会を観たことがあるのですがなんと!ナレーションでは終始お経が流れ、打ち上げる前に〇〇家による誰誰左衛門さんの十三回忌供養のスターマインです。などの解説があるのです。現在も続いているかどうかは定かではありませんが、とても衝撃的だったことを覚えています。このようにお盆イコールご先祖様供養は根付いていったのですね~。    

お盆はご先祖様が帰ってくる!?

日本のお盆と言えば何と言ってもご先祖様も一時帰省なさるわけですからご先祖様を手厚く迎えるビッグイベントと言っても過言ではありませんが、そもそも仏教の聖地であるインド系仏教の思想には極楽浄土に往生する、六道輪廻(生ある物への生まれ変わり)を信仰を尊重するため、ご先祖様を敬い感謝する意の供養はあってもご先祖様が帰ってくる考え方は皆無と言えるでしょう。   その証拠にインドでは日本のようにお墓を造る文化は基本的にありません。

現在の8月お盆時期は終戦の影響が強い!?

日本独自のお盆が確立していく中で大きな影響をもたらしたのが、われら日本人にとって辛く苦い記憶でもある終戦の8月「敗戦」ではないでしょうか。事実として、各国の捉え方や国内に於いても軍事活動が全て停止したわけではないようですが、一般的には昭和天皇の日本の無条件降伏が国民に知らされた8月15が終戦の日とされ、8月の5日、6日広島、9日長崎をはじめ各地で先の戦争で犠牲者となった慰霊平和祈願式典が各地で開かれ、8月15日の終戦記念日には例年日本武道館にて全国戦没者追悼式が行われています。中国で勃発した柳条湖事件や盧溝橋事件をきっかけとする長きにわたる戦争が終結し、甚大な惨禍と尊い命300万人以上が失われました。もう二度と戦争を起こさない。そしてすべての戦没者を慰霊する時期が8月のお盆時期に重なり合わせ1年の中でも特に旅立っていった大切な人、ご先祖様を供養する宗教も宗派も問わない様々な念いと歴史ある日本のお盆に辿り着きました。

お盆は海に入るな!

お盆は海に入るな!と子供の頃、親に言われていた記憶があります。少なくとも中学生の頃までは強く釘をさされ、言うことに従っていましたが、高校生ともなると迷信を見抜くかのように平気で海水浴に行ってました。生粋の浜っ子ではなくても海は身近で、大島と呼ばれる岩の島に泳いで渡ったり、海の家でバイトしたり、波乗りで海に入ったりしていましたので、海のコワさもまた身につき、確かにお盆時期を境に海の様子は急激な海水温の変化や風など海の表情が変わり、中でも土用波の影響でうねりが高くなり、比例して離岸流も強くなります。サーフィンでは沖に出て波を待つため、カレントと呼ぶ離岸流を利用すると容易に押し寄せる波を越え、沖に出やすくなるのです。県外からの海水浴客は波が立たない場所が安全と思い込み、泳いでいる光景をよく目にしますが、波が無い穏やかな浜辺こそ離岸流が発生しやすく、ジモティーからすれば考えられない危険な行為でしかなく、現にこのような場所で定期的に水難事故が発生しているのです。

このような自然現象が原因の危険と、お盆は遊びに出かけず、ご先祖様の供養をしなさい!の二つの意味を持つ戒めだったのでしょうね~。親の言うことは尊重しましょうね(^^♪ 親がもう既に旅立たれるなら、しっかりお盆に感謝を伝えご供養しましょう。