土葬も火葬もせず、人を堆肥に変える次世代型埋葬

人の遺体を堆肥化する施設が米国ワシントン州のシアトルに来春(2021)にオープン(予定)するそうです。

なぜに遺体を堆肥化する発想に至ったのか?

推測の域ですが、米国の埋葬方法も火葬(日本は世界有数の火葬国なのです。)が増えつつあります。が、洋画のワンシーンでお馴染みの重厚感ある家具調の棺(見るからに高そう。)に納棺して埋葬する伝統的で従来型の土葬方式もまだまだあるそうで、アメリカは広大とはいえ、市内から便の良い郊外の埋葬スペースは限られてくるため、堆肥化すればスペースの有効活用、費用(5,500ドル≒約60万円弱)も火葬よりも抑えられ、環境にも超やさしい理由から脚光を浴び、行政の理解も伴い合法化に至ったのだと思います。

2019年に合法化された人間を堆肥化する(自然有機還元)は許可を得た施設内で、藁や木片などとご遺体を個別の容器に入れ、生分解効果により、約1ヶ月程度の時間を要し、土に変質させる方法らしい。

この手法は従来の火葬1件あたりに使用するエネルギーを8分の1に抑え、CO2の排出量も軽減し、尚かつ土壌の改良効果もあるのだとか。

《堆肥化埋葬は日本人に受け入れられるか?》

幾度となくプログ記事に登場する「人は土に還るのか!?」ですが、バラエティ番組内でインチキ専門家が「人は5年〜10年で土に還る」などの発言を鵜呑みにして信じる方もいますが、土壌に左右されますが土葬骨で50年〜100年、火葬骨であれば100年以上の年月を要せねば、跡形もなく土に還ることはありません。土葬体の肉は土に還るため、錯覚しているのでしょう。

人はいつか土に還ると根拠のない迷信を信じる傾向にある日本人にとって、堆肥化埋葬は理想的な埋葬方法であり、スムーズに受け入れるだろう。しかし、立ちはだかる最大のネックとなるのは、

日本人の遺骨に対する執着心

日本は土葬文化から戦後すぐ火葬式埋葬を取り入れ、火葬文化も完全に定着し、今では世界でもトップの火葬率の火葬国となった。火葬文化が定着したことにより新たに生じた現象お遺骨に対する感情の変化である。火葬場で焼骨したお遺骨を手元で供養する「手元供養」も広く周知され、人気が高まっている。

近年、海洋散骨なども脚光を浴びているが、全ての遺骨を海に撒いてしまうことに抵抗を感じる人も少なくなく、現に著名人などの海洋散骨も実は遺骨全てではなく粉骨した一部のみの遺骨を散骨するケースが多いのだ。

土葬時代にはお墓に棺を埋める穴を掘り、埋葬していた事も、火葬式に移りつつある時代に年寄りが「焼かれるのは熱いからイヤだ」と火葬を拒否してやむなく土葬で埋葬した。などの話だけは聞いたことがあるが、土葬文化から火葬式へ切り替えは抵抗もあったに違いなく、長い年月を経て火葬式が定着したのだろう。

同じように、もし堆肥化埋葬が日本に上陸したとしても、最初の抵抗反発から定着までには一定の時間を要するに違いないと思います。

未曽有の新型コロナウイルスの感染拡大により、全世界の生活や経済が足踏みしていますが、特に感染者の多い米国では150万人以上が感染し、約8万9千人が亡くなった。(5/17現在)

ニュースでも報道されていますが、死者を葬るすべもなく、哀れにトラックの荷台に整然と積み並べられた棺の映像は想像を絶するほどです。

今回のコロナショックの影響で来春開始予定の米国堆肥化埋葬事業は加速度的に進むか、それとも行動制限などの諸事情から大きく停滞するかのどちらかであろう。

いずれにせよ、日本へ上陸する日はまだ先になりそうですね。

過去ブログでも触れていますが屋号である「こな雪浄土サービス」の由来とは、生分解素材の骨壺を製造販売して骨壺も遺骨も数年で「土に還そう」という夢のようなコンセプトの元、実際には生分解性の骨壺は何とか造ることができたとしても、遺骨(ましてや焼骨)が土に還るのは100年単位の年月が必要だという最大の壁に直面し、大きく方向性を変え、お遺骨を微粒子に粉骨し、(観念上)自然に還そうという挫折コンセプトこそが「こな雪浄土」なのです。 

であるため、堆肥化埋葬は個人的には理想的だと感じている反面、現実的に日本でも堆肥化埋葬が一般的になれば又、事業の方向変換、または廃業しか残された道はないのです。(^_-)-☆