無宗教葬(自由葬)

あなたは身内の葬儀にお坊さん(僧侶・神職など)を呼びますか?
いわゆる無宗教葬(自由葬)に参列した経験はありますか?

一般的には身内が病院で息を引き取った場合、生前に終活など何も決めていなかったケースでは病院が葬儀社リストを提示し葬儀社選択→葬儀社がご遺体を引取り後に葬儀の打ち合わせ→葬儀→納骨までエレベータ式に慌ただしく事が進んでゆきます。

慌ただしく葬儀の打ち合わせを進める段階で、特に仏教徒ではなくても何となく、そう言えば田舎のじいちゃんのお葬式にもお坊さん来てたよな・・・全く宗教に関心なくてもお坊さん呼んだ方が無難だよな~など「何となく」お坊さんを呼ぶ一般的な仏式の宗教葬に落ち着くケースが大半(8割程度)なのです。

残りの2割の葬儀の内訳はクリスチャン、神式など仏式以外の宗教葬の他、宗教にこだわらず、いわゆる無宗教での自由葬も葬儀全体の約1割程度実施されているようです。

お坊さんを呼ばなくてもお葬式はできるの!?

実際に僧侶などを呼ばなくても葬儀を執り行うことは可能です。しかし呼ばない場合は明らかに違いがあります。では、どのようなメリットそしてデメリットがあるのか検証してみましょう。

ーーとある家族葬の場合ーー

個人情報もあるため詳細はお伝えできませんが、葬儀のサポート(実務研修)の経験が多少あるため自由葬に立ち会った経験があります。

こじんまりとした家族葬専用ホールにて参列者は喪主を含め約15人、先ずは祭壇にお線香を手向け、棺を囲み故人に最後のお別れを告げお花を手向ける形式の葬儀(お別れ会)でしたがお坊さんの読経がないため終始BGMは故人が好きだった氷川きよしのヒット曲など、無論しっとりとした曲調は皆無で、アノ氷川きよしのノリである曲を約15曲流し続ける。

メリットと言えばお葬式特有のシットリ感はなく、少人数ということもあり和気あいあいとしていた点、時間を気にせず故人にお別れを伝えられる、などです。あくまでも個人的な感想だが、葬儀の流れなど葬儀社と打ち合わせはあるだろうが、自由葬の頻度も少ないため葬儀社にもまだ自由葬をプロデュースするプランなど用意されていないのが現状なのです。

そのため喪主(祭主)側主体で式の流れを考えなければなりません。
無論、自由葬に慣れている喪主などいませんから全体的にダラダラした流れになりがちなので注意が必要!!

馴れもあるが歳を積めば葬儀の経験値もあがり、葬儀の流れは特別でない限りは想像できるものであるし、ご焼香の時だけ地域や宗派に則った形式にほんの少し気を使う程度で済むワケですが、型のない自由葬の場合は参列者どころか喪主すら全体の流れを把握しておらず、いったい次は何が始まるんだろう?いつになったら終わるんだろう?など予測できない不安は避けられません。

一般葬にした方が良いのか無宗教葬にするのかの判断は最終的には喪主(遺族)が決めることですが、自由葬を選ぶのであれば●葬儀の流れを喪主側が演出してしっかりと葬儀社などと打ち合わせをする。●参列者に式の流れを事前に伝える。この2点が肝心となります。