樹木葬のメリットデメリット

最期は自然に還りたい。

至極自然な考え方だと思います。しかしイコール樹木葬の選択肢はとても安易な考え方と言えますので樹木葬の仕組み、メリットとデメリットをよく調べた上、お決めになることを強くオススメ致します。

かつては親が亡くなったら親の墓石を建てるのが常識的な流れでしたが、現代では超少子高齢化・其々の価値観を優先する思考などから「海洋散骨や納骨堂、永代供養墓」など選択肢も増え、樹木葬も「自然に還る」「墓石にお金をかけず経済的」「環境にやさしい」などの理由から注目されています。

墓石や外柵はみかげ石と呼ばれる石材を山などから採掘し加工された物が製品化されるため見方によれば確かに環境破壊に繋がるのかも知れません。

茨城県内に実際に建っているお墓の石材半数以上が主に中国など外国から掘り出された輸入物ですが国内の環境に問題がなければ他国はどうでも良いとは言えませんし、事実、環境問題を理由に中国では現在ほとんど石材を採掘していないのが現状なのです。

では環境に問題がある石材の墓を使用しない樹木葬はホントに地球にやさしいのか?樹木葬墓地を造成する際も野山を切り開かなければ完成しないワケですから環境にやさしいとは言い切れず一長一短と言えるでしょう。

「自然に還る」?

親族の遺骨を自然に還してあげたい。 亡くなったら自然に還して欲しいとの本人の希望も理解できます。

しかし樹木葬は自然に還るイメージですが残念ながら自然には還りません。

何故なら樹木葬とは火葬を済ませた焼骨を区画内に埋めるスタイルが現状で、土葬式埋葬でも跡形もなく完全に土に還るには100年余りの時間を要しますので火葬骨となると生分解などしないセラミック状になるため土に還ることはありません。

墓参する方のことを良く考えましょう。

例え跡取りがないとしても親類知人は後にお墓参りに樹木葬墓地に訪れるでしょう。交通の便の良い場所であれば問題ありませんがは山間で駐車場がなかったり、駐車場からの徒歩移動距離が長いなど不便な場所だったり・・・例え墓参など望まないと思うのは勝手ですが残された者は肉親が眠る地に墓参を望むのは当然のことなのです。

また樹木後のお墓に手を合わてもお参りした気がないという声もありますので生前のみならず後々、墓参者となる親類知人のことも踏まえて判断しましょう。

多少批判的なブログ記事になってしまいましたが例えば里山型でも公園型でも交通の便もよく整備された公園緑地に花が咲き乱れる雰囲気の樹木葬霊園で尚かつ粉骨パウダー化して自然に還りやすい仕組みの樹木葬であれば個人的には理想的だと思います。

国内に於いて樹木葬の歴史は約20年が経ち定着しつつありますが、逆を言えば たった20年の歴史しかないワケですから散骨ではない樹木葬、後に厄介なトラブルにならぬよう知人・親類縁者などに打診相談した上では決断することをオススメします。