粉骨、様ざまな目的と理由
ブログ終活

粉骨パウダーサービス
「粉骨」の仕事も早いもので10年目を迎えました。
「粉骨サービス」も10年前よりは需要も認知度も広まりつつありますが、茨城県に於いて現在「粉骨」と聞いて一般的にイメージするものは粉骨=海洋散骨や樹木葬と言ったところでしょうか、、、
今回は「粉骨」の目的や用途、エピソードなどあくまでも経験則のお話しかできませんが、振り返ってみたいと思います。
◎海洋散骨
海洋散骨を目的の粉骨は圧倒的に遺言など故人による生前の遺志を尊重するケースが多いような気がします。
釣りやダイビングなど海が好きだったなど理由は様々ですが、今後お墓を建て管理させる費用や労力を無くし今後の供養は広大な遠くからでも望める海に手を合せてもらうだけで十分だとの考えもありました。
粉骨後、水溶性の袋に遺骨を収めお返しするまでのサポートしかできませんが、その後は海洋散骨業者に依頼して散骨する。所有している船にて沖に散骨する。粉骨した少量の遺骨のみ海に撒いて残りはお墓に納骨する。
等など海洋散骨と言っても多種多様の用途と目的があります。
◎手元供養
ご葬儀後、ご自宅に祭壇を設け49日や50日祭りまで自宅で供養した後、お墓などに納骨するケースが一般的でしたが、今では簡素化の流れか葬儀当日に納骨するケースが増えています。
遺族が了承したり希望するのであれば良いのですが、葬儀屋さんの指示に従い流れに任せてしまったけどせめて一定期間は手元に置いてあげたかった、と言う話も聞きます。
近年では最愛のご家族と半永久的に手元で供養したい等の理由から手元供養という選択もあります。骨壷のまま手元供養しても何らかの法に抵触するワケでもありませんが、しかしいつまでも祭壇を設けたままにもできずお仏壇にも入らない大きさ、部屋の片隅や物入に置いておくのも現実的ではありません。
粉骨の一部を専用ミニ骨壷などに少量収め、お仏壇の中に置く。どの部屋に置いても違和感のないデザインのミニ骨壺を用意する。持ち運び可能なミニ骨壺やペンダント型のミニ容器に収めるなどして残りの遺骨は桐箱に納め仏間に置く、お墓に納骨する、散骨するなどの選択肢が多いようです。
納骨室のスペース確保
お墓に骨壺を納骨するスペースをカロートや納骨室と言いますが、従来型の一般的なお墓の納骨室は二段の地下式で、棚の上には四つ程度の骨壺しか乗らない構造になっていて骨壺が増えた際の解決策は両案が無いのが現状です。「カロートの下には土に通ずる穴がありますから下に撒いて土に還してください」などと平気で無責任な解決策を勧めるいい加減な業者もたくさん居ます。
一つの提案として、代々続くお墓、そして今後も継承を望むお墓であれば、今現在お墓を守っている祭祀継承者から見てご両親など近い肉親の骨壺はそのままにして、それ以前の骨壺に入ったご先祖様の遺骨は全て粉骨して骨壺は処分して再埋葬する。そしてこの流れを後世に伝えさえすれば、納骨スペースが手狭になる心配も回避され、当時うん百万もしたであろう高価なお墓を有効活用が可能なのです。
【まとめ】
粉骨と偏に言っても、散骨や手元供養、そしてお墓の納骨室のスペース問題解決など、理由や目的は様々なのです。
おかげさまで粉骨の知名度や認識が広まり需要も増えていますが、近年の傾向として「本日火葬しました」「昨日火葬を済ませました」など火葬後程なくしてのお問合せお申込みが増えています。
個人的な意見としては一カ月、せめて一週間程度は慣れ親しんだであろうご自宅でそっとしてあげる事もご供養の一つではないかと考えます。