お墓にお花の彫刻

最近では横型石碑(洋型)に文字だけでワンポイントとしてお花などの彫刻をしているお墓をよく見かけるようになりました。

なぜお墓のデザイン彫刻はお花が多いのでしょう?

デザイン彫刻の中で定番中の定番と言っても良いほどお花が選ばれる理由として、生前故人が好きだった花を選ぶ。仏教のシンボルともいえる蓮華(蓮の花)を選ぶ。等など様々ですが、必ずしも毎日お墓参りに出向いて常にお花を手向けることはできませんよね。

そんな願いと故人にはいつもお花を絶やさず安らかに眠ってほしい!との願いがお墓にお花のデザインを入れるする最大の理由でとも言えますよね。

かれこれ15年以上、従来型の使い勝手が決して良いとは言えぬ地下収蔵タイプの納骨室(カロート)ではなく、湿気もたまりにくく開閉も簡単で使い勝手の良いお地上式の納骨室(カロート)の利点をを強くお客様にご提案させて頂き、おかげさまで沢山の地上式納骨タイプのお墓を造らせて頂きました。その地上式納骨室の入り口(フタ)の部分にこれまで色々な彫刻を施してきましたのでご紹介させて頂きます。(その前に従来式の地下式とお勧めしている地上式納骨室の違いを図解します。)

これが一般的な従来の地下式納骨室です。なぜジメジメした地中に納骨室を設けたのか?それは土葬文化の名残で石塔の地下に遺骨を納めるスペースを造ったのではないか?と推測できます。

オススメしている地上式納骨室家紋やお花など様々な彫刻花彫りの中でも圧倒的に多かったのが百合(ユリ)と水仙(スイセン)でしたが選ばれた理由、そしてオススメできた理由として花びらが大きく、彫刻した際にひと目でお花と認識され易く最もお花らしいことが選ばれた理由です。逆にオススメできないお花には花びらが比較的小さな桜やフジなどが挙げられます。実際に桜をモチーフに彫刻したことがありますが遠巻きに見るとひと目でお花とは認識されにくい仕上がりになってしまうため、桜の花びら枚数を減らし一輪の花びらを大き目にデザインする注意が必要です。他社の悪口ではありませんが、石碑に向かって手を合わせるスペースの足元に蓮などのお花のデザイン彫刻を施しているお墓をたまに見かけますが仏教の象徴の蓮華やお花を足で踏みつけることになりますのでお勧めは出来ませんし、提案者の神経をも疑ってしまいます。それと、お花に色を塗ることも可能ですが数年後には剥げ落ちてしまうケースが多いのでこちらも注意が必要になります。

他にも題材がモノクロ写真なら写真以上の味わいが可能な写真彫り(影彫り、点彫り)や立体彫りも高級感あふれる仕上がりになります。字彫りの費用は嵩みますが、同じようなお墓が立ち並ぶ中ひとつの個性やランドマークにもなりますし何よりお墓は一生何回も建てる物ではありませんから故人に対する感謝も含め、是非ともワンポイントとなるお花の彫刻をお勧めします。