震災10 年、東北では墓石倒壊!

先週13日(土)夜11時過ぎに福島県沖を震源とするマグニチュード7.3の地震がありました。

震度6強の揺れを宮城、福島県の各地で観測、居住地である茨城県日立市でも震度5弱の強い揺れがあり、一瞬10 年前の東日本大震災の「悪夢」が過ぎる衝撃があり、被害はタンスの上の化粧ケースが落下する程度でしたが慌てて揺れるTVを手で押さえていました!!

10 年前の「悪夢」の震災被害はご存知の通り岩手・宮城の津波被害、そして福島県の大津波の影響による原発メルトダウン放射性物質拡散事故による甚大な被害ですが、、、茨城県もまた、人的被害は少なかったものの水道や電力網などライフラインを断つ被害と家屋は瓦が落ち塀は倒壊するなど、そして多くの墓石も倒壊する被害があり茨城県も被災地と呼べる大きな地震でした。

あまり表面には出ておらず、また茨城県人でも正確に認知されていないようですが3月11日午後14時46分本震とされている震源地三陸沖の地震マグニチュード9震度7その後も岩手県や汚れ福島で断続的に余震が続き、午後15時15分、震源地茨城県沖のマグニチュード7.6震度6強の余震こそが茨城県内に大きな被害を及ぼす最大要因となる一撃だったのです。

震災当日は新しいお墓を建てる共同墓地の現場にいたのですが、ミシミシと不気味な音をたて多くの墓石が揺れ動き、耐えきれず崩れ落ちる石塔もありました、、、建墓中のお墓には被害はありませんでしたがブルーシートを被せ工事は急遽中断!!。

震災翌日から倒壊、ズレた墓石を修復したい旨の問い合わせが集中し、慌ただしい震災復旧工事が2ヶ月ほど続きましたが、生涯でもあの復旧工事は一番忙しく仕事をしたと言っても過言ではない程でした。《水戸市某所》地盤や基礎工事、施工方法により被害は様々でしたが、明らかに手抜き工事が原因で倒壊したお墓も少なくありませんでした。《小美玉市某所》
無論、お粗末な工事を平気で施工していた石材店は尽く淘汰され、現在は殆ど消え去りしました。、、、全体を見ても復旧工事が落ち着くまで1年は要したと思いますが、今でもキズや一部が欠けたまま建っていてる墓石を見かけます。まさに大震災の爪痕と言えます。

後世に伝えるためにも墓石についたキズはそのままにするというお墓もあるようですが、大きなキズがあるクルマに乗り続けるのは誰でも抵抗があるのと一緒で、やはりお墓の顔とも言える石塔の傷は何とか修復したいとの相談もあります。

修復方法はその損傷によって様々ですが、石碑のキズを直す方法として墓石を磨き直す方法があります。
墓石を取り外し運搬して磨き直して再取り付けしなければならない為、費用も掛りますが無論、新たな墓石を買い替えるよりははるかに安い修復費用ではあると思います。

墓石磨き直しの修復費用は一概には言えませんが約20万円から約50万円程度ではないかと思います。

墓石磨き直しの一例をご紹介します。震災の影響で墓石(竿石)が倒壊し竿石とスリン(竿石の下の石)の欠けとスリ傷の補修でしたが、先代が依頼した石材店(既に廃業)で上台(スリン部下の家紋が刻まれている石)の家紋が間違われて刻まれている。また、石塔文字の書体やバランスの仕上がりに不満があるとのことで、パーツとしては竿石・すりん・上台の3点を主に切削と研磨により修復方法です。耐震(免震)加工
絶対はありませんが、竿石の下〜すりん貫通穴〜上台の上にピン穴をあけ、ピンを入れ倒壊を防ぐ。

天災は忘れた頃にやってくると言います。
天災には人は無力なのでしょうか?
天災を必ずやってきます。天災をゼロにすることは不可能です。

しかし、お墓の耐震(免震)加工のように被害を最小限に抑えることは可能なのです。

今回の地震でも宮城県などでは地震発生後直ちに避難所を設営できたと聞きます。

まさに大震災の教訓であり、真の「防災」と言えます。

備えあれば憂いなし