六根清浄(ろっこんしょうじょう)

六根清浄(ろっこんしょうじょう)

まるで良く効く漢方薬のような名前ですが六根清浄とは・・・?

六根とは人に備わった六つの認識器官である眼根(視覚)・耳根(聴覚)・鼻根(嗅覚)・舌根(味覚)・身根(触覚)・意根(意識)を指し、これら六つを認識する能力を六識と呼びます。

清浄とは、煩悩を絶ち清らかで汚れの無いことを言います。

即ち、
其の一、眼は不浄を見ない。
其の二、耳は不浄を聞かない。
其の三、鼻は不浄を嗅がない。
其の四、舌は不浄を味あわない。
其の五、身は不浄に触れない。
其の六、意は不浄を思わない。

身も心も清らかにし、規範を重んじ道徳に適っていて理想的な姿勢の事です。

論語では非礼勿視、非礼勿聴、非礼勿言、非礼勿動との格言、そして日光東照宮の三猿もまた六根清浄とある意味通ずる「戒め」を説いています。

我々はロボットではないため喜怒哀楽があり己の意識を完全にコントロールすることは困難ですよね?

私の場合は基本的にはパニックに陥ることは少ないのですがそれでも考える時間が少なく物事を決断しなければいけない場面などでどうしても焦ってしまうことはよくあります。そんな時は3秒間のタイムを心がけています。

フッと一息深呼吸でもして3秒タイムしてから物事を対処する・・・ちょっとは冷静になれます。

六根清浄とは身も心も清らかな状態を保ち続ける日々の修行でもありますので、せめて気持ちが不安定な時には平常心を心がけること、それもひとつの精進だと思います。