石鳥居~江戸の石工

日光東照宮の入り口にそびえ立つ大鳥居

筑前藩主、黒田長政(名軍師と言われた黒田如水〈官兵衛〉の嫡男)が徳川家康公を祀った日光東照宮に大鳥居〈一ノ鳥居〉を寄進。

亡き家康への敬意、徳川幕府への忠義、諸大名に対する権力誇示の意味合いも強い石鳥居

それは、領地である福岡で産出した石を日光まで運び、建立するという壮大事業です。

15個の石材(パーツ)を海路・水路・陸路を人力で運んだとされ、福岡から江戸までは船にて海路、江戸からは、江戸川〜利根川〜渡良瀬川〜思川を遡り、小山からは陸路で壬生~鹿沼~今市~日光まで運んだようです。

恩恵に報いる狙いの他に再び戦国時代の同じ轍を踏まぬよう、平和への願いが石鳥居に込められていたのかも知れません。