【お墓の遺骨は土に還るのか?】

 

火葬場で1,000℃近くの高温で焼骨された遺骨は大半がリン酸カルシウムという無機質に変質し水にも土にも分解しにくく、従っていつまでも納骨室に存在し風化する事はあっても土には還らないし骨壺の中のままでは尚更土に還ることはありません。

例え骨壺から遺骨を取り出し納骨室内の土の部分に埋めたとしても同じ事です。土葬骨であっても戦後70年経過した今でも戦没者の遺骨収集のニュースを見ても想像ができる事だと思います。5年から10年で土に還るとの話を聞いた事がありますが、それは火葬骨ではなく昔の土葬文化の話であり、骨ではなく肉が還る事と混同しているに過ぎないと思いますが、土葬であっても完全に骨まで跡形もなく土に還るとなると土質にもよりますが50年、いや100年単位のお話になると思います。

湿気問題
近年では納骨室も改良されカーボン(炭素素材)を用いたり通気口、ソーラー電力にて扇風機にて風を送るなど工夫した納骨室もありますが家の中でさえジメジメする湿気大国の日本に於いては地中、地上問わず湿気をゼロにシャットアウトする事は難しいと思います。
また遺骨のカルシウム成分は水を集める習性が確認され、タンスなどに入れる湿気剤にもカルシウム成分が含まれています。

お墓に骨壺のまま埋葬した壺内の遺骨は雨水が侵入しなくても湿気がこもり水滴となり底の部分には水が溜ってしまうのです。